ひとりですがなにか

35歳の夏が終わろうとしていた頃、転職に失敗しこのやばい状況を打破するには結婚しかないと決意。

意気込んだ私はまず結婚相談所の門を叩きました。しかし恐ろしいほどそれも大失敗。結婚相談所の婚活アドバイザーというおばさんにコテンパンにやられるのでした

今更婚活しようと決意した記事はこちらから
→【30代の婚活】結婚とお金の問題について考えたら、前向きに婚活できるようになった話

結婚相談所に拒否反応炸裂した記事はこちらから
→【30代の婚活】結婚相談所の婚活アドバイザーの洗礼にあった話

ならばもう、これしかないよね？とついに敬遠していたマッチングアプリに辿り着いたのでした。
ちなみに、私がまず始めたのはpairsです！！

アプリのプロフィール写真選びから先に進めないおばさん

マッチングアプリってこれがあるから嫌なんですよね。
誰がみてるかわからないというのに、自分の写真を掲載しなければならない。
登録しないと前に進めない。
顔写真にしないとマッチングしないと聞くし。
大勢の写真の切り抜きではなく、1人で写っている写真が推奨だとか。
「え、いま自撮りしろと・・・？！いやいやいやいやいや無理だろ」
と、必死でスマホのカメラロールをスクロール。

最近はマスク生活で、マスクしてない写真なんてない。
コロナ禍になる前はちょうど激太りして写真に写るのを避けていた時期（コロナ禍前だけみたいな言い方したけどいつもだろ）。
その前の写真を探しても、肉持ってるかお酒抱えて喜んでる写真しかない。
ていうか、ホントに薄暗い居酒屋で酔っ払って撮った写真しかない。
常に隣にはビールジョッキ（お得な特大サイズ）。

ど、どうしよう・・・。

もう詐欺と言われてもいい、昔のでもいいから痩せてて健康的な青空の下で可愛く写ってる写真はないのか？！
・・・全てさかのぼってみましたが、そんな写真どこにもなかった。

婚活の情報報告会と化していた会社のランチタイムで、「撮ってあげよっか」と先輩には言われたけれど、そんなおすましした写真を知人に撮ってもらうのって恥ずかしすぎます。

しかも、中途半端に可愛く写ろうと努力してるのに結局可愛くない写真って、一番恥ずかしくないか？
そのよそ行き笑顔をもし知ってる人に見られたら一生の恥・・・・とぐるぐるぐるぐる考えなかなか登録が進まない。

挫けそうになりつつも考え込むこと２時間。
困り果てて、一番痩せてて一番笑顔だった最近の写真を無理やり４枚セレクトしました。

※しかし、その後一緒にご飯に行くことになった男性に「お酒好きなんですね」と言われました。
お酒の欄も嗜む程度的な嘘の登録にしてたのに、なんで酒好きって知ってるのかしらと思ったら、4枚中3枚がお酒抱えてた！（1枚目：日本酒四合瓶、２枚目：日本酒一升瓶、3枚目：ビールジョッキ大）

プロフィール写真をプロに依頼する男たち

マッチングアプリのプロフィール写真について後日知ったのですが、マッチングアプリの写真て実はすごいことになっているようで。
どうやらプロのカメラマンに頼む人や、マッチングアプリの写真撮影を専門に請け負っている業者まであるという。

確かに、アプリに登録してから目を引く写真て、やっぱりそういう写真の人が多かったです。
やっぱいいいカメラで撮ってると、イケメン風に見える。
「丸の内で撮ったパリッとスーツのできる男な俺」だったり、
「夜景の東京バックにジャケットにTシャツでMacの似合うリッチな俺」だったり、
「晴れた日の公園でラフなシャツにチノパンの家庭的な俺」がたくさんいました。
数えきれないほどいる登録者の中で目立つためには、写真にこだわるって有効な手段なのでしょう。
男性のが登録者数多いっていうし。男性も大変ね。

でも登録してしばらく経って慣れてくると、見抜けるようになってくる。
「こいつプロのカメラマン使ってんな」
「こいつかなり照明当たってるな。何割増しかな」
「どうしてプロに依頼してこのロケーションなんだろう」
「もしかして服まで写真撮影のために買ったのか？そこまでするとはおぬし、本当はモテないだろ」
なんて疑念が湧いてきたり、
「てかアプリの写真をお金出してプロに頼んでこの微笑みができる男、私絶対合わないよね。そしてそーいう男も一升瓶を抱えてる女を選ぶまい」
と、判断材料のひとつになったりもしました。

なお、明らかにプロが撮った写真の、明らかなイケメンは大抵怪しい人たちだからみんな気をつけて。

トイプードルを抱く女たち

女たちはどうなのか。

登録し終わった時に、「あなたと似たカテゴリーの人気女子はこちら！」って正解のプロフィールと写真をアプリが何人か見せてくれます。

5人くらい見られたと思うのですが、みんなかわいい。
写真も撮り慣れてるし、撮られ慣れてる。
男子と違って、そこに上がってきた女子たちはカメラマン撮影ではなかったようで多分ホントに一般人。（と見せかけた上級者かもしれないけど）

しかし、気になったのはその5人がみんなトイプードル抱いてたこと。
ホントに全員トイプードル抱いてたよ。
トイプードルは必須で、ラテアート、パフェ、カラフルなかき氷、かわいいスイーツなどと微笑む女子たち。
全身写真は旅行先でヘルシーな感じでポーズをとってるものや着物で京都。
お、おぅ・・・・。

そしてプロフィールも覗いてみると趣味は大体カフェめぐりと国内旅行だった。
みんな、最近彼氏と別れてしまって出会いを探して登録したそうだ。
真剣にお付き合いできる誠実な方と出会いたいんだそうだ。
子どもも動物も好きなんだそうだ。
お酒も少ししか飲まないようだ。
お、おぅ・・・・。

たぶん、この子たちも素でこういう子な訳じゃないと思う（中には素でこういう子もいるかもしれないが）。
でもそれをしたたかに、賢く演じ切ることができるタイプなんだと思う。

この子たちには敵わない。
この子たちと真っ向勝負しても私に勝てる見込みはない。どうしたものか。

女に好かれない女

かれこれ12年くらい通っている私の恋愛事情を全て知っている美容師姉さんにそれを見せたら
「友達なれねーーーーーー！！！！」
と大喜びでした。清々しい姉さんだ。
「たぶん、この子たち新規来店で担当してもなんだか好みとか話が合わなくて2回目指名してもらえないタイプの子だ」
だそうで。

こういう子がモテるんだなぁと興味深げにふむふむ観察され、
「今からそこのカフェでかわいいパフェ頼んで写真撮ってきなよ。髪、そんな感じで巻いとくからさ」
といつもより念入りに髪の毛巻いてもらえました。

日本酒一升瓶を抱える女

トイプードルを抱いて優しく微笑む、自然光を浴びた女。
日本酒一升瓶を抱えて満面の笑みの、居酒屋の黄色っぽい間接照明を浴びた女。

トイプードルを選ぶでしょうな！
普通は！どう考えても！

でも今回の婚活は決めたのです、自分を偽らないと。
ランチ婚活報告会で先輩に私のプロフィールを見せたら言われたこと。
「女子がみんなトイプードルの中、日本酒一升瓶にいいね押してくる男、絶対いい人だよね」
そう言われてみればそんな気がしてくる。
日本酒一升瓶を乗り越えてきた男性、絶対心が広い！（それか恐ろしくモテない）

トイプードルを抱いた女子を素直にいいと思う感性がある男性は、きっと私には合わないはず。
だって多分それって素直で女子への期待がある男性だから！！！！

私がしたいのは恋愛ではなく結婚なんだ。
私は万人ウケしたいわけでも、モテたい訳でもない。
自分にヒットする男性の母数は少なくても、自分に合った人を見つける戦法を取ろうと決めました。
マーケティングの技法にもそんなのあった気がするし。
市場は狭くてもコアなお客様はお金を使う的なやつ。
「思ってたのと違った」なんて言われてる時間は35歳独身女にはないのだ。

この結果が功を奏してか、女子に夢見てる系男子は一切寄ってこなかったと感じています。
そして、やはり全員酒好きだった。

トイプードル女子に思う

そもそも、なんでトイプードル抱いてるとかわいい女なのだろう。
誰かが言ってなかったっけ、独身がペット飼ったら終わりだよって。
しかもトイプードル飼うにはお金かかるのにね。
お金かかる女はダメだと言うのに、海外旅行もブランドバッグもジュエリーもダメで、なんでペットの写真はいいのか。
デブは嫌がるくせに、なんでスイーツや甘そうなラテの写真はいいのか。

こんなこと言ってる自分が一番モテない。
わかっちゃいるけど止められない。

【関連記事】