【独身女に響く映画】LALALAND 夢か男で悩んだら?もしあの時結婚していたらを考えてみる

賛否両論あるが私はLALALANDが好き。
ちゃんと夢を叶える。でも全部は手に入れられない。
どうしようもないし、どうにかしたいとも思わない。
でも、描いてた二人の未来を夢見ずにはいられない。
みたいなラストが切ないところが好き。
久しぶりに観直して人生の岐路を思い出し、もしもあの時…を考えた、36歳おひとりさまのお話。

ミアは自己中でバカな女なのか?

どうやら、ミアを「自己中で、自分を大切に想ってくれていた男を捨てて夢を選んだバカな女」と捉えているかたも少なくないらしい。
言われるまで全く気付かなかった。
自分がミア寄りの人間だからか。
確かにセブはミアの夢を支え、ミアと結婚するためにやりたくない仕事もしていた。
その一方でミアはちゃっかり夢を叶えてセブを置いて行ってしまう。
確かに、それだけ考えると勝手な女かもしれない。

でも、2人の状況が少しずつ変わって、2人の価値観が合わなくなって(元々少しずつズレていたものが顕在化して)一緒にいられなくなったのだと思う。
女の方が現実的だし。いつまでも夢は見ていられない。
ミアは覚悟して一人舞台に挑んだと思う。

もしもあの時結婚して地方に行っていたら

もし自分がミアの立場だったらどうしていただろう。

昔付き合っていた男性に、結婚していずれは自分の田舎についてきて欲しいと言われ、断ったことがありました。
ミアのようにどうしても叶えたい夢があったわけではないけれど。
自分だけが知らない土地で、仕事を辞めて主婦として生きていく想像がつかなかったから。
なんでかわからないけど、当時はその地方で転職してバリバリ働けばいいじゃないって思わなかったんですよね。今なら知らない土地に住むって嬉しいけどな。
東京を離れて田舎で暮らしたいっていうのもありますが。
まぁでも、永住が条件となると正直覚悟が必要ですよね。

それがきっかけで、なんとなく喧嘩が増えてその男性とは終わりました。
1番結婚に近かった男性だったので、あとで何度かその選択を後悔したこともありました。
でも後悔する時って、全部自分がうまく行っていなかったとき。
婚活がうまくいかないとき。
周りがどんどん結婚して焦ったとき。
周りが子育てで忙しく友達が一気に減ったとき。
仕事があまりに激務だったとき。
なかなか自分が昇進できなかったとき。
転職先を探してもやりたいことなんてどこにも見つからなかったとき。
今思えば、それってただの現実逃避ですよね。

やっぱり私もきっと夢を選ぶ

もしあのまま、結婚して彼について地方に行っていたら・・・。
間違いなく毎日しくしく泣いて、大人なのに心は20代のままのいつも自分の不幸を人のせいにするヒステリック女な今があったと思うのです。
旦那だけを頼りに、旦那の帰りを待ち、周りにある楽しいことにも気づけず、田舎にも馴染めない、馴染む努力もしない。
当時の精神年齢のまま絶対成長止まってた。
そんな自分が想像できすぎて怖い。ゾッとするぜ。
よかった本当に行かなくて!

確かにあのまま結婚してたら子どもはいただろうし、家くらいは建ててるだろうし、平和な人生を歩んでいたと思います。
少なくとも突然無職になったり、国の税金どうやって収めようって悩んだり、ハローワーク通ってバタバタしたり、転職先でババァにいじめられたりしてなかったはず。
結婚して子どもいてマイホームもあったらこんなブログ絶対書いてないし。
独身女でキャリアウーマンでもないこの現実より幸せだったのに、つべこべ言わずに結婚しとけば良かったのにと世間は思うかも。

でも、結婚しない道を選んだあと私なりに色々苦労して、自分と向き合って、ひとりで頑張ってきました。
独身でいて辛かったことなんて山ほどあったし、ありえないことも納得できないこともはらわた煮えくりかえることも山ほどあったけれど、それらを乗り越え、飲み込み、戦ってきたから少し大人になったかなとは思うのです。
転勤も経験させてもらって、たくさんの人や価値観に出会って、自分も変わることができた。
なんかちょっと器が大きくなった気がするし。心も広くなった気がするし。
あの頃の自分より、今の自分の方が好きです。
そう言えるだけでも、あの時彼と結婚しなくて良かったと思うのです。

ミアがフランス行きを選んだのもやっぱり正解だと思う。

「間違った選択」にしないために努力する

こんなになんの成功もしていない女がそう思うのだから、過去に戻りたいなんて本気で後悔している人なんているのかな、とふと思った。
結局今が1番いいと思っている人が多い気がする。女性は特に。
どんな選択をするときも、その時の選択の代償になるものが大きければ大きいほど、その分頑張ろうと思える。絶対に自分が選択した道を後悔したくないから。失敗だったと思いたくないから。
後悔しないために努力する。
いま大失敗だったと後悔している転職についても、失敗に終わらせないようになんとか立ち直って、「あんなクソな会社に転職したおかげで頑張れた!」と言える自分になってやると決めてます。

夢を追うか、目の前の小さな幸せを大切にするか

大きな夢を叶えたミアはもちろん後悔なんてしていないはず。
思いがけず、夢を叶えたセブに出会って「もしもあの時・・・」を一時考えたとしても。
一人芝居を最初に提案したのもセブ、どんなときも励まし続けたのもセブ、ミア本人よりもミアの才能を信じたのもセブ。
セブへの感謝が根底にあって、自分はあのとき正しい選択をしたんだと思えるようにミアも相当な努力をしてきたはず。自己中なんかじゃない。
夢を諦めて(または妥協して)セブを選ぶのが正しかったのか?
その場合、いつまでもミアが燻り続けて、お互い不満が絶えなくて、これもライアンゴズリングだけど「ブルーバレンタイン」みたいな未来が待っていた気がする。

でもやっぱり、ここで男を迷わず選べる女性が20代前半でさっさと結婚してるんですよね。
一流企業の彼氏の地方転勤を機に結婚してついてった同期たちは今頃どうしているのだろう。
当時は猛烈に羨ましかったけど、やっぱそんな私は面白くないわ。
辛くてもいいです。もうちょっと自分の可能性を信じて頑張ります。

それにしてもセブがいい男すぎる。
大好きすぎる。
ちょっと困った感じで笑う男性好き!!!!母性本能くすぐられる!!!!
私は遠い国で叶えたい夢なんてないので、ジャズのお店を支えるいい奥さんになれますよ。ぜひ。

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